当サイトは、ちまたに溢れる根拠のはっきりしない主観的な育児情報に惑わされることがないように、科学的根拠や客観的データに基づいた現代的な育児情報を発信します。
なぜ科学的根拠に基づくことが大事なのか
一見納得できそうなのに、科学的根拠や客観的データに基づかない主観的な育児情報があった場合、それらは慎重に評価される必要があるように思われます。何故かと言えば以下のような問題点があるからです。
- 認知バイアス
- 利益相反
- 研究の進歩(エビデンス価値の経年低下)
時代と共に変わる常識
学問の研究は日々進歩しており、過去に正しいとされてきたことが覆ることも少なくありません。
抱き癖
乳幼児に要求されてすぐに抱っこすると抱き癖が付く、と言われることがありますが、現在この考え方は否定的に扱われています。
抱き癖について言及している代表的なものとしては、世界で最も売れた育児書『スポック博士の育児書』があります。
その影響もあってか、「わが国における育児法のスタンダードの形成過程」(小柳, 2011)によれば、1948年から1966年にかけて交付された母子手帳の「育児の心得」(1950年改訂で新設)の「しつけ」の欄に泣いたからといってすぐ授乳・抱く・おぶうことはよくない。
と記載されていたようです。
1966年の母子健康手帳への変更に伴いこの記述は削除されましたが、ある短期大学に所属する学生(1988〜1989年生まれ)の親に対する2006年の調査でも抱き癖は約半数が「よくないと言われた」と回答
しており、抱き癖に対する警戒感は根深いままのようです。
世界で最も売れた育児書『スポック博士の育児書』
アメリカの小児科医ベンジャミン・スポックにより1946年に出版された『The Common Sense Book of Baby and Child Care』という育児書が、1966年(昭和41年)に日本語に翻訳され『スポック博士の育児書』として出版されました。
Russell Ash の『The Top 10 of Everything 2002』によれば5000万冊以上の出版とされており、世界で最も出版部数の多い育児書です。
確認できる根拠
インターネットとそれに付随するサービスが普及、発展した現代では、費用を掛けたり研究機関に所属したりしていなくても根拠となる情報に触れることができます。
参照文献
- 「わが国における育児法のスタンダードの形成過程」(小柳, 2011)