輸送反応

概要

  • 抱っこして歩くと、赤ちゃんの泣く量や心拍数が顕著に低下
  • 哺乳類の仔がおとなしくなり運ばれる「輸送反応」には、触覚、固有感覚と小脳皮質が必要
  • 効果が出やすいのは生後1~8か月ごろまで

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抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明

プレスリリース

2013年4月19日. 抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明 | 理化学研究所.

関連論文

Urs A. Hunziker & Ronald G. Barr (1986). Increased carrying reduces infant crying: a randomized controlled trial. Pediatrics, Volume 77, Issue 5, Pages 641-648. [PubMed] [ResearchGate](full-text PDF)

Gianluca Esposito, Sachine Yoshida, et al (2013). Infant calming responses during maternal carrying in humans and mice. Current Biology, Volume 23, Issue 9, Page 739-745.

吉田 さちね, 黒田 公美 (2015). 親に運ばれるときに子が示す協調的反応「輸送反応」の意義と神経機構. 心身医学 55巻 8号 958-966頁.

その他の言及

人の赤ん坊を含む哺乳類の子が親に運ばれる際に生じる反応。泣いている赤ん坊を親が抱き上げると泣きやむことは経験的に知られているが、人以外の哺乳類においても親が子の首をくわえると、丸くなったり力を抜いたりして運ばれやすい姿勢をとる反応が見られる。(デジタル大辞泉)

輸送反応(ユソウハンノウ)とは – コトバンク

輸送反応とは、ライオンやリス、ネズミの親が仔を口に加えて移動する際に、親が運びやすいように仔が後ろ脚を引き上げて姿勢を丸くし、おとなしくなる現象を指す。

講座⑨ 赤ちゃんが泣き止まぬとき —共感と苦痛のはざまに揺れ動く養育者のこころ— (平成30年度岩手県立大学公開講座・滝沢キャンパス講座・地区講座報告集)

哺乳類の赤ちゃんは「輸送反応」という反応を生まれつき備えています。「輸送反応」とは、哺乳類の子どもが親に運ばれるときに、泣きやんでおとなしくなる反応です。
動物は移動のとき、敵に見つからないように注意しなくてはいけないため、生き延びるための子どもの本能として、親に協力しておとなしくします。この本能が、人間にも備わっていると考えられています。実際の実験でも、抱っこして移動を始めると泣いている赤ちゃんの心拍数が下がり、おとなしくなりました。
「輸送反応」は、「泣いている赤ちゃんを泣きやませる」のに即効性があります。また、「寝かしつけ」や、「赤ちゃんが眠りやすい状態までもっていき、赤ちゃんを落ち着ける」ということにも効果がありますよ。

【対象年齢】
効果が出やすいのは生後1~8か月ごろまでです。
それ以上大きい赤ちゃんの場合、体が重くてしんどいです。また、赤ちゃん自身の眠るリズムが大切になってくるので、眠くないときにやっても、うまくいかなくなります。

寝かしつけ大作戦 – NHK Eテレ すくすく子育て / 専門家オススメの寝かしつけ法は? | 子育てに役立つ情報満載【すくコム】 | NHKエデュケーショナル

前年度までに、児の輸送反応(母に抱かれて移動するときに鎮静する反応)をプロダクトに活かせる可能性を見出した。このことついて、母に抱かれて移動するときに児が感じる加速度データを得たところ、鉛直方向運動が支配的であることが知られ、このデータを基にした児の鎮静化に有効なプロダクトの設計・試作を行った。

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